2017年01月26日
韓国への関心高い東南アジアの観光客誘致に出なくては
中国人観光客はこれまで訪韓外国人観光客の半分以上を占めるほど割合が圧倒的に大きかった。だが韓国政府が中国の反発にも高高度防衛ミサイル(THAAD)配備の方針を最近再確認(黄教安大統領権限代行の新年記者会見)したことで中国の直接・間接的なTHAAD制裁が一時的変数ではなく韓国の観光産業に甚大な打撃を与える定数になるだろうという分析が出てくる。
これに伴い過度に中国人観光客に焦点を合わせた韓国の観光政策も今後積極的に多角化しなければならないという指摘が出ている。例えば中華圏でも中国と違い台湾と香港はTHAADへの反感がほとんどない。青雲(チョンウン)大学観光経営学科のチェ・スンムク教授は「韓国の観光業界がこれまで中国人観光客に過度に頼ってきたのが問題。中国の特性上いつでも同様の事態が起きかねないだけに韓国と隣接する他の国の観光客を積極的に誘致し中国リスクを緩和しなければならない」と話した。観光業界が中国の次に関心を見せる地域は東南アジアだ。韓流などの影響で韓国に対する認知度・選好度が高まっているからだ。
韓国観光公社がニールセンコリアと20カ国の男女1万2000人を対象に行った「2016韓国観光広告広報マーケティング効果調査」の結果でもこうした傾向が表われる。認知度調査でタイ(84.0%)が中国(81.6%)を押さえ1位に上がった。同じ調査で認知度50%を超えた11カ国のうち6カ国がインドネシア(70.9%)とベトナム(69.6%)など東南アジアの国だった。選好度調査でもベトナム(78.3%)が1位を記録するなど東南アジア地域が圧倒的に多かった。
韓国観光公社のクォン・ジャンウク国際観光PRチーム次長は「東南アジアは韓国と比較的距離が近い上にK-POPとドラマなど韓流文化が人気を呼び韓国旅行に対する好感度が急上昇している。東南アジアは所得水準が相対的に低く市場が小さく感じられるが、ひとつにまとめれば年間訪問客が200万人に達し市場潜在力が大きい」と話した。
自治体も東南アジア観光客の誘致に積極的に飛び込んでいる。京畿道(キョンギド)と江原道(カンウォンド)の場合、地域のスキー場と近隣観光地を連係した東南アジアを対象にした旅行プログラムを運営している。他の旅行プログラムより高価だが、冬に「雪」を見ることができ人気があるという。
京畿観光公社のイ・ドンリョル海外マーケティングチーム長は「2013年に3000人だった東南アジア地域からの観光客のスキープログラム参加者が昨年2万人を超え566.6%増えた。参加者の大部分はスキーよりも雪原で写真を撮ることに関心が多い」と話した。
済州(チェジュ)大学観光経営学科のオ・サンフン教授は「目の前に見える成果に汲々として特定国の観光客誘致に力を注ぐよりは中長期的な計画を立てなければならない。多様な観光プログラムで外国人が韓国に関心を持つようにし、新しい観光客を誘致して一度訪問した観光客が再訪しても食傷しないよう多角的なプログラムを用意しなければならない」と話した。
ー中央日報(2017.01.26)
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